2006年05月31日 00:05
なんだか以前から気になっていることがありまして。
「友達」「仲間」といった類を表す言葉が、宮古方言には多いのではないかと。
気になり度がピークに達したので、調べてみた。
(特別には親しくない)友人。沖縄本島の「ドゥシ」と同様、もとの音は「同志」である。
しかし沖縄方言の「ドゥシ」が「ドゥシグヮー」と親しみの呼称「グヮー」を付けて使われるのに対し、宮古で同様の使い方をされる例を聞いたことがない(宮古方言式に言い換えると「ドゥスガマ」となるはずだが…)。
親友。琉球語音声データベースの「アグ」の項によると、語源は古語の「吾君(あぎ)」。また、同項で「男同士の親友」と解説があるが、最近は男女の区別をしていないように思う。
ちなみに語源とされる「吾君」であるが、Yahoo!辞書(大辞泉)によると次の通り。
[代]二人称の人代名詞。親しみを込めて相手を呼ぶ語。
(女同士の)親友。私は「トゥンカラ」という方が耳に馴染みがあるが、辞書には「トゥンガラ」で載っている(地域による発音差)。
昔は女の子同士、友達の家に泊まりに行くことを「トゥンカラしに行く」と言った(母・叔母談)らしい。現在は日常会話で使われるのを聞いたことがない。
ちなみに、上野に「とぅんからや」という素敵なカフェがある。…オススメです。
同級生、同期生。
中学までしか宮古にいなかった私と妹は、最近までこの方言を知らなかったが、高校を出るまで住んでいた弟や友人・知人(20代~30代)は普通に使っている。
「ブーリャ」に限らず、「ドゥス」や「アグ」といった友人を表す他の語彙も、使うようになるのは同様に高校生以上のようである。
友人関係を意識し始める年齢となってようやく使い分けはじめるのであろうか。
もしくは、高校は宮古全域から生徒が集まるので、うちの中学(平良中)では使わなかった語彙が他校出身の生徒から伝わったのか。
個人的に興味深い現象である。